塗料について説明します。

 塗装工事を行う際に注意しなければいけないのが塗料です。しかし、一般の人にはよく分かりませんよね。そこで、創業以来20年以上この道ひとすじのヒノデリフォームが、はじめての方でもわかりやすく、楽しく塗料の説明をいたしましょう♪

塗料の種類:『下塗り塗料』と『仕上げ塗料』

 塗料には、大きく分けて2種類の塗料があります。『下塗用塗料』と『仕上げ塗り用塗料』です。
それぞれについて、説明をいたしましょう。

1.「下塗り塗料」は壁材に合わせて、分類されます。

 下塗り用の塗料とは、読んで字のごとく「下塗り」のための塗料です。「3度塗り」という工程の中で1番最初に活用する塗料です。
 ところが、一概に「下塗り」と言っても、いろいろな壁材がありますので、それぞれに合わせた「下塗り用塗料」があるのです。そして、その上、痛み具合に合わせても若干、使い分けたりします。

・サイディング壁

 外壁に張る仕上げ用の板材のことを「サイディング」や「サイディングボード」といいます。 一般的な戸建て住宅の約7割程度は窯業系サイディングを外壁に使用しているとも言われています。

 施工方法としては洗浄を行った後、コーキングを打ち替え下塗り作業に入ります。 コーキングの部分にガスケット(違う素材)が入ってる場合があり、そのまま塗ってしまうとベトベトしたり剥がれやすくなってしまいます。 そのためヒノデリフォームでは、ジョイント部分のコーキングを打ち替えるもしくは適したプライマーを塗ります。

サイディング壁。よく見かけますよね?
こちらが浸透シーラー。ETERNITY(エタニティ)です。

・モルタル壁

 モルタル壁とは「セメント・砂・水」を練り合わせたモルタル材を使った壁です。 特徴としては不燃性の物質で作られているため、かなり火に強い性質がありますが、硬くて頑丈な分、力が加わるとひび割れが生じやすい特徴があります。 施工方法としては、高い確率でひび割れが発生しておりますので、叩いたりなどして外壁が浮いているかを確認致します。 ヒノデリフォームでは、密着を保つために下地処理は重要と考えておりますので、クラック処理を行った後、水の侵入を防ぐために伸縮性のある塗料を使用します。

モルタル壁。築40年程度のお家に多いですね。

こちらが浸透造膜プライマーで最も有名な『ETERNITY ex1』です。
このように傷んだ壁には?
微弾性フィラーという塗料を使用することもあります。

・ALC壁

 ALC外壁とはパネル状のもので、断熱性・耐火性も高い壁材となります。 一般住宅の他にも、商業施設や介護施設などに多いです。 水を含みやすい性質で、雨漏りが生じやすいため、特に定期的なメンテナンスは必須です。 全体的に水を含みやすいので、防水性の高い塗料を使用します。

今も昔もひそかに人気の壁です。

・木の壁

 こちらは木の壁です。都市部ではおしゃれなお家に。また地方都市ではお屋敷風のお家で使われています。
 君津市や木更津市では、ログハウスなどによく使用されております。
下塗り材には、木の壁専用の保護材を塗布したのちに、上塗り塗料を行うことで耐久性が上がります。

・金属サイディング(トタン・ガルバリウム鋼板)

 金属サイディングとは、アルミやスチール、鋼板などを使用した金属製のサイディング素材のことです。 腐食や耐久性に強いという特徴があり、他の外壁材と比べて断熱材一体型の金属サイディングは断熱効果に優れていると言われています。 一般的な施工方法として、下塗り材に金属専用のプライマーを塗ってサビ防止と密着性を高める塗装を行います。

ガルバニウム。オシャレなお家で時々見かけますね。
鉄に対しては、サビ止め効果の入ったプライマーを使用します。

・コロニアル屋根

 軽い屋根で有名なコロニアル屋根が痛んできた場合には、原則、浸透造膜プライマーを使用します。ただし、コロニアル屋根は、一般的な寿命が20年弱とも言われているため、お家のためには葺き替えをしたほうが良いケースもあります。(日差しがよくあたる地域等では特に痛みが早いです)

コロニアル屋根
傷んだ屋根には、弱溶剤2液型の浸透造膜プライマーが最適です。

 「下塗り塗料」は、いろいろな塗料があるようにも感じますが、体系的に並べると上記のとおりです。どれも役割としては「仕上げ塗り塗料」と壁材を密着させるということなのですが、壁の『素材』に合った「下塗り塗料」を使うことがルールです。

※このルールを守らないと塗膜が密着しない、つまり「剥がれ」が起きるということになります。

2.「仕上げ塗料」は「耐候性」と「機能ごと」に分類されます。

 「仕上げ塗料」は「耐候性」(どれくらいの長持ちを期待するか?)と「機能」(断熱・光沢・等)で分類されいますので、順番に見ていきましょう。

無機ハイブリッド塗料

 一番長持ちすると言われている塗料は「無機ハイブリッド塗料」というものです。無機とは石のような無機物を指していますが、ゴムと石を比べてたら、石のほうが硬いのはおわかりいただけますよね。そのようなイメージから、現在では「無機ハイブリッド塗料」が一番長持ちすると言われています。各塗料メーカー耐候性として20年前後を提示しており、施工店の保証制度でも15年前後が提示されています。

 ただし、この無機ハイブリッド塗料で施工する方々は、現時点では全体の10%前後。費用面がお高いこと等が挙げられますし、たとえ20年間長持ちしても、デザインは変えたくなるからだと思います。

フッソ系塗料

 次はフッソ系塗料です。「フッソ系塗料」は、昔のアクリル系塗料の3〜4倍程度の耐候性があり、塗料の中で一番長持ちすると言われていました。要するには、フッソ系の化学結合(蛍石)のほうがアクリル結合や、シリコン樹脂のシロキサン結合よりも強いため壊れにくい、だから塗膜が長持ちするという方程式になります。

 お選びいただくお客様は、市場全体(日本建築塗装職人の会調べ2020年4月現在)でも10〜15%前後となっております。

シリコン塗料

 いわずと知れた人気塗料がシリコン塗料です。塗装業界でも全体の70%程度はいまだにシリコン塗料が現状であり、ヒノデリフォームでも、今もシリコン塗料をお選びいただくお客様が多いのが現状です。

 特にシリコン塗料の人気は、シリコン系樹脂という安定的な性質の樹脂が特徴であること、適度な耐候性やつや光沢感が高級感があるということ。予算もお手頃であることなどから根強い人気です。

 また、最近のデザイン塗装の流れでも、次の塗替えを期待する反面コストを抑える意味でもシリコン系塗料をお選びになるお客様が増えています。

断熱塗料

 そして、断熱塗料です。「断熱塗料」「遮熱塗料」等といろいろ言葉が出てきますが、ヒノデリフォームでは、一般のお客様に対しては『断熱塗料』で統一しています。言葉尻よりも「わかりやすさ」が大事ですもんね。

 「断熱塗料」で有名なのは、断熱塗料の草分け的な存在だった『ガイナ(GAINA)』ですが、発売されてから15年以上経過した今は、ガイナを超える塗料も次々に出てくるようになりました。そして、一昔前までは怪しい眉唾塗料だった「断熱塗料」が、今は一般塗料の仲間入りを果たしています。(2020年4月現在)

 効果としては、屋根・壁に塗装することで、夏には5-7度前後温度が下がり、冬も魔法瓶のような効果でお家の中が暖まると言われていますが、まさにその通りになります。

 費用面はフッソ系塗料クラス以上になるため、高級塗料クラスに属しますが、体感できる塗料ですので良い塗料で施工してもらった感は満載です。

 また、断熱塗料の効果は色彩でも変わります。つまり、淡い色合いのほうが太陽の日差しを反射する断熱効果が発揮されますので、断熱塗料用のデザイン塗装も重要な点になりますね。

 以上が塗料のご説明となります。ただし、ヒノデリフォームでは、お客様は塗料については細かな点までご理解くださらなくて良いかと思っています。(時代によっても変わりますし、メーカーごとにそれぞれ訴求していることが違いますし、また施工店ごとに自分たちの主張が違いますので。。。)
 ですから、塗料については大枠をご理解していただくことができたら、あとは、創業以来24年以上の私たちヒノデリフォームに安心してお任せくださいね。

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